政治資金監査、新制度で“商機” 税理士ら殺到でも「リスク」は…(産経新聞)

 税理士らの間で「政治資金監査」がビジネスチャンスとして注目されている。今年公開の平成21年分収支報告書から外部専門家のチェックが法律で義務付けられた新制度にはすでに3千人以上が登録し、対象の政治団体数を上回っている。ただ、チェックが「支出」のみのため、鳩山由紀夫首相の偽装献金など「収入」の不正を見破るのは困難で、効果には疑問の声もあがる。「問題が発覚したときのリスクが怖い」と総務省への登録を避けるケースも少なくないという。

 国会議員に関係する政治団体を対象にした「政治資金監査制度」は閣僚らのずさんな事務所費計上問題を受けて19年の政治資金規正法改正で導入。今月からスタートした。

 総務省の研修を受けた弁護士、公認会計士、税理士が1年間の支出について団体の事務所に出向き、会計帳簿や領収書と照合した上で監査報告書を作成。団体側は5月末までに収支報告書とともに総務省や都道府県選管に提出する。

 同省に登録されている監査人は、昨年12月25日現在で3332人。税理士が2508人で大半を占め、公認会計士605人、弁護士219人となっている。

 一方、対象となる国会議員に関係する政治団体の届け出は3201件で、早くも監査人側の“供給過剰”の様相を呈している。

 税理士の登録が多い理由について、同省担当者は「税理士団体が積極的に登録を呼びかけた結果」とみるが、都内の男性税理士は「不況に伴う中小企業の経営不振で、税理士の顧問先が激減している事情がある。新たな“食いぶち”の一つとして殺到したのでは」と話す。

 ただ、監査する対象は支出に限られ、献金やパーティー収入、借入金などはノーチェックだ。繰越額と、預金など実際の保有額が一致しているかも確認する必要はない。

 また、監査は領収書や帳簿と収支報告書の金額や記述が合致するかを調べる形式的なチェックにとどまる。企業の会計監査とは違い、支出の違法性は対象外。支出の中で人件費も対象には含まれていない。

 こうした制度設計について、埼玉県内の男性税理士は「政治資金の透明性向上にどこまで役に立つか極めて疑わしい」と指摘。その上で「不備が発覚したときの監査人の責任問題もどのようになるのだろうか」と懸念を口にした。

 登録を見送ったという公認会計士も「担当した団体が、後に問題を指摘されても責任は持てず、監査人となるリスクが大きすぎる」と述べた。(花房壮)

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